移住先を別荘地にする際のメリット・デメリットと注意点

移住先を別荘地にする際のメリット・デメリットと注意点
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地方に移住する場合、移住先の選択肢の一つとして「別荘地」があります。

別荘地って、その名の通り、長期休暇や土日など、たまに別荘として利用する人が買う場所だと思っていました。

でも、今、別荘地に定住している人も増えてきているんです。

すいみー

私は結果的には一般の土地を購入しましたが、別荘地に魅力を感じて同時にチェックしていました

土地探しで現地を見学し、調べたり感じたりした経験から、移住先に別荘地を選ぶメリットとデメリット、そしてココはチェックしておいてね!という注意点をお伝えします。

尚、別荘地という名がついていても、管理は各オーナーが行う自主管理の別荘地もあります。

ここでは、管理会社がはいっている「管理別荘地」を対象にします。

目次

別荘地に移住する5つのメリット

除雪や草刈りなど、環境を整えてくれる

別荘地に移住するメリットの一つは管理をしてもらえること

これは結構大きなメリットではないでしょうか。

管理会社が、別荘地内の道路の除雪、草刈り、清掃など、しっかり状態をチェックして管理してくれます。

一般の土地だと、地域の住民で協力して行う必要がでてきます。

別荘地によって、管理の範囲は異なりますが、一般的な内容は下記の通り。

  • 別荘地内の迂回パトロール
  • 道路や側溝、緑地などの清掃や維持管理
  • 道路の除雪、除草
  • 街灯の点検
  • ゴミ収集
  • 鍵の預かり

雪が降る地域では、除雪作業なんかはとてもありがたいです。

別荘地ではない場合、市町村は主に公道を除雪しますが、私道となると、そこに住む人たちで行うことになります。

旗竿地なんかだと、敷地の広さによりますが、何十メートルも自分で除雪をしなければならない事態に・・

家の前の接道が公道でも、幹線道路を優先して除雪がされるので、通勤・通学に影響がでないとはいえませんね。

また、近年強力な台風が増えていますが、自然豊かな場所で問題になるのが倒木です。
利用している道路が倒木の影響で、数時間~数日、通れなくなってしまうケースが出てきています。

こんな災害時も、管理会社が迂回してチェックし、すぐに対応をしてくれるので安心です。

ゴミ捨てが楽

別荘地に移住するメリットのふたつめは、ゴミ捨て問題が起こらないこと

ゴミ捨ては前項の一覧に含めましたが、特筆します。

なぜなら・・地方移住において、結構大きな問題やトラブルになるケースがあるからです。

  • 単にゴミ捨て場が遠く、徒歩で行くのが困難
  • その地域の組に入らなければ、近くのゴミ捨て場を利用できない(移住者は組に入れないケースも)
  • 地域のゴミ捨て場に捨てられず、役所などに決められた日時に持ち込む必要がある

別荘地なら、このような問題は起こりませんね。

一定の距離ごとにゴミステーションがあり、いつでも出せるようになっているのが一般的です。

私が見た別荘地の中には、家の前まで毎日収集にまわってくれるところもありました。

一方で、あるエリアは別荘地内のゴミステーションを利用できず、役所指定場所まで持ち込むことになっている別荘地も!

基本的にゴミ捨てに関してはあまり心配はいらないですが、このような例もあるので、気になる別荘地があったらよく確認してみてください。

近所付き合いが比較的サッパリしている

別荘地に移住するメリットの三つめは、ご近所付き合いがサッパリしていること

地方へ移住するにあたり、一番気がかりなのは「人間関係」って方は多いのではないでしょうか。

その点、別荘地ですと、そもそも定住ではなく別荘として利用している人も多いですし、人間関係が楽な点をメリットと感じて購入する人も多いでしょう。

回覧板をまわしたり、清掃作業をしたり、消防団に入ったりする必要もありません。

ですので、一般の集落などに住むよりも、近所付き合いは少ないといわれています。

もちろん、引越し前後の挨拶や、有事の際に協力し合うことなどはあると思いますが、都内のマンションに暮らしているのと大して変わらない人間関係となる可能性が高いです。

困ったときは管理会社に頼れる

別荘地に移住するメリットの四つ目は、困った時に管理会社に頼れること

マンション暮らしから戸建て暮らしへ・・
都会暮らしから田舎暮らしへ・・

これまでの暮らしと一気に生活が変われば、「初めてのことで分からない・・」「こんな時どうしたらいいかな・・」などと困ってしまうことが出てくると思います。

すいみー

そんな時に、一から業者さんを探したり、ご近所で話を聞けそうな人をあたったりするのもなかなか大変です

管理会社の存在があれば、その点、安心ですよね。

基本の管理業務に加え、有料になる場合もありますが、プラスαのサポートやサービスを受けることができます。

  • 不在時の戸締り確認
  • 設備の不具合確認や修理
  • 来客時の寝具の貸し出し
  • 郵便物の代理受け取り

などなど、管理会社によって異なりますが、慣れない生活の中で頼れる存在がいるというのはとても心強いですよね。

別荘敷地内に立ち入る人が限られる

別荘地に移住するメリットの五つ目は、人の出入りが限られること

別荘地の通行は、主に、管理会社・別荘地のオーナー等関係者・業者など、限られた人になります。

これは静かに暮らしたい人にとっては利点です。

中には、ブランシャールの森(軽井沢)のように24時間管理体制のセキュリティゲートがあり、関係者以外立ち入ることができないようになっている別荘地もあります。
(ちょっと高すぎて無理ですが・・・。)

ただ、別荘地内やすぐ横に公道が通っていたり、周辺が観光地化されていたりすると、例外で一般の人も多く通ります。

別荘地に移住する3つのデメリット

管理費などの費用負担がある

別荘地に移住するデメリットの一つは、管理費などの費用負担があること

一番のデメリットは、一般の土地ならかからない費用がかかることでしょう。
私も別荘地を見る上で気になったのが、管理費でした。

別荘地によって数万円~数十万円と差がありますが、規模や管理の範囲、土地の広さなどによって様々です。

また、管理費以外にも費用がかかる場合があります

例えば、水道に関するもの。
公営水道ではなく、管理会社が開発・維持・管理をしている私設水道の場合があります。

私が見学した中では・・

水道権利金(一時金):150万(税別)
水道使用料:5万円/年(税別)

という別荘地がありました。(月々の水道使用量は別です)
これはなかなかの負担だなぁ・・と感じました。

一般の土地でも、接道まで水道引き込みにがされていない場合は、工事費用がかかります

建築や生活の仕方に決まりや規制が出てくる

別荘地に移住するデメリットのふたつめは、建築や生活の仕方に決まりや規制があること

別荘地には、そこの自然や景観、静かな暮らしなどを守るための決まりが、管理規約や建築規約によって定められています。

これをメリットとる人もいるでしょうし、メリットの側面ももちろんあると感じますが、私はデメリットと捉えました。

なぜなら、

  • マンション暮らしの延長のようで窮屈に感じた
  • 自分たちの価値観に合った暮らしができない可能性がある

と思ったからです。

例えばこんな規約がありました。

  • 洗濯物を道行く人の目に触れる場所に干してはいけない
  • 塀や柵を設置することは原則禁止で、やむを得ない場合のみ生垣にする
  • 既製品の車庫は設置NGで、建物一体型でなければいけない
  • 太陽光発電パネル(家庭用でも)の設置は禁止

別荘地によってその内容は様々ですが、どんな暮らしをしたいのかを明確にした上で、チェックしてみるといいですね。

同時に廃れていく

別荘地に移住するデメリットの三つめは、周辺が同時に廃れていくこと

別荘地というと、オシャレな別荘が並んで、街並みも整備されていて、とてもキレイなイメージがあります。

実際そのような別荘地が多かったです。
しかし中には、もう人が出入りしていない老朽化した建物が多く、ゴーストタウン化したような別荘地もあるのです。

別荘地がつくられた当初は、賑やかで華やかな印象があったところが、世代交代が進まなかったり買い手が見つからなかったりすると、多くの建物が廃墟と化してしまいます。

人が少ない場所を求めている私たちでも、ちょっと怖いな・・という印象を受けてしまいました。

別荘地に移住する際に確認しておきたい注意点

所有権か借地権か

別荘地に移住する際の注意点一つ目は、所有権か借地権か確認をすること

別荘地で探す場合は、所有権の土地なのか借地権の土地なのかを確認しておきましょう。

借地権とは、土地の権利形態の一種で、他人の土地を建物所有を目的に借りる権利という事になります。
具体的には、地主(土地の所有権を持っている人や会社、団体)から土地を借り受けて、その借りた土地に自己所有の建物を建てる場合に使われます。

普通借地権の場合、初回30年の契約を結び、その後20年ごとに更新をしていきます。(旧借地権・定期借地権の場合をのぞく)

自分の土地にならない、借りている場所に家を建てるってどうなんだろう・・
と最初は思っていましたが、メリットも多いです。

借地権のメリット
  • 初期費用をおさえて建築ができる
  • 不動産取得税や固定資産税などの税金がかからない
  • 相続税もかからず、名義変更だけで済む
  • 相続先がない場合、更地にして返還するか、一般の物件のように転売することができる

不動産は、子どもなど子孫に受け継いでいくものとされてきたところがありますが、社会は変化してきています。

借地権の土地なら、相続で頭を悩ませることも少なくなりそうですね。

場所によっては冬季の利用が厳しい

別荘地に移住する際の注意点ふたつめは、冬季利用が厳しい場合があること

別荘地は、山の中など自然豊かな場所にあることが多いです。

その際、確認が必要なのは、冬季も利用ができるかということです。

管理会社が除雪作業などをしてくれるとはいえ、急なカーブや坂道で、日陰が多かったりする場合、道路は長時間・数日にわたって凍結する可能性があります

そうなると、何日も自宅から車を出すことができない状態がでてきます。

実際に私も見た別荘地がそうでしたが、さすがに管理会社の方も冬場は車での移動が怖く、通年利用はオススメしないと言われました。

人口増減が激しい

別荘地に移住する際の注意点三つめは、人口増減があること

別荘地は、定住する人が増えてきたとはいえ、圧倒的に多いのは別荘として利用する方々です。

そうなると、土日や夏期休暇、年末年始などに一気に人口が増えることに。

つまり、土地を見ていた時は静かだと思っていたのに、人が集まる時期は賑やかになるという可能性もあるのです。

ゴルフ場などやスキー場、レストランなどが別荘地内や近隣にあるなら、気を付けて確認してみた方がいいかもしれません。

管理会社の経営状態もチェック

別荘地に移住する際の注意点四つめは、管理会社の経営状態をチェックすること

最後に、管理会社の経営状態もチェックしておきましょう。

もし、経営状態が良くないと、管理費が上がったり、管理会社が変わったりする懸念があります。

  • ウェブサイト、帝国データバンクで財務状況を確認する
  • 運営施設の利用者状況を見てみる
  • 周囲に評判を聞いてみる

これらの方法でチェックしてみましょう。

まとめ:自分たちのライフスタイルに合っているか確認しよう

別荘地の土地を移住先に選ぶ際の、メリット・デメリット・注意点をあらためて。

メリット

  1. 除雪や草刈りなど、環境を整えてくれる
  2. ゴミ捨てが楽
  3. 近所付き合いが比較的サッパリしている
  4. 困った時は管理会社に頼れる
  5. 別荘敷地内に立ち入る人が限られる

デメリット

  1. 管理費などの費用負担がある
  2. 建築や生活の仕方に制限や規制が出てくる
  3. 同時に廃れていく

注意点

  1. 所有権か借地権か要確認
  2. 場所によっては冬期の利用が厳しい
  3. 人口増減が激しい
  4. 管理会社の経営状況もチェックする必要がある

人それぞれの価値観によって、同じことでもメリットになったりデメリットになったりします。

ここではあくまでも、私自身が土地探しをする上で感じたことをまとめましたので、参考にして頂けれたばと思います。

「どんな暮らしがしたいか」が明確になっていると、別荘地が自分自身に合っているかどうか、きっと判断しやすくなるはずです。

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