ペレットストーブにして良かった話とメイン暖房器具比較

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マイホームを建築する時に、暖房器具を何にするか迷いませんか?

田舎暮らしを機に、薪ストーブを導入したい!と考える人は多いかもしれません。

私たちも薪ストーブに憧れて体感してみようと、何度か薪ストーブのある宿泊施設を利用しました。

  • 何とも言えない炎の美しさ
  • パチパチパチ、という心地良い響き

それらに虜になり、「新居に導入したいなぁ・・」とすごく憧れがありました。

ですが・・冷静に考えて、自分たちには薪ストーブは無理だという結論に至り、ペレットストーブを導入したのです。

この記事では
  • ペレットストーブとはそもそも何?(薪ストーブとの比較有)
  • 我が家でペレットストーブを選んだ理由や実際に使用してみての感想
  • ペレットストーブ、薪ストーブ、エアコンで迷う方への検討ポイント

をお伝えします!

この記事を読んでいただければ、メイン暖房を何にするかのヒントにもなるようにしました。

目次

ペレットストーブとは?(薪ストーブとの比較つき)

ペレットストーブは、薪ストーブと見た目は似ていますが、様々な点で違いがあります。

一番の大きな違いはその名の通り、

  • 薪ストーブは「薪」を燃料とている
  • ペレットストーブはおがくず等を圧縮して作られた「ペレット」を燃料にしている

ことですね。

それぞれの大まかな特徴を一覧表にしてみました。

スクロールできます
薪ストーブペレットストーブ
本体価格安め(およそ5~70万)高め(およそ20~100万)
設置費用高め(およそ50から150万)安め(およそ10~50万)
燃料コスト調達方法次第1時間に約1㎏消費の計算
維持費煙突掃除にかかるメンテナンス費が高い煙突掃除費用は安い(煙突不要の機種も)
手間かかるあまりかからない
電気不要必要(薪兼用の一部のストーブは不要)
温度設定細かな設定はできない一部設定できる機種あり
料理に使えるか機種による機種による
煙の量多い少ない

燃料コストについては、薪の場合、自分たちで調達するか購入するかで変わってきますが、ペレットの場合は自分で作ることは困難なので購入することになります。

また、ペレットストーブの煙突については、機種によってどれだけ高さを出す必要があるかどうか(1~3m程度)が異なるため、煙突が必要かどうかも異なります。

とはいっても、薪ストーブに比べると短い煙突で済むため、設置工事においても年1度の清掃においても安価に済みます。

ちなみに薪ストーブよりペレットストーブは暖かくないと言われることがありますが、どちらにするにも部屋の大きさやつくりに合わせたストーブを選ぶことがポイントです。薪ストーブであっても「寒いのでもう少し大きなものを選べば良かった」という声があります。

実際ペレットストーブを採用してみての感想

ペレットストーブを採用した感想
  1. 手間があまりかからないのに炎の雰囲気はしっかり味わえる
  2. 遠赤外線効果で身体が芯からしっかり温まる
  3. 風が吹かないから風ストレスを受けなくて済む
  4. 25度!などの細かな温度調整はできない
  5. 部屋全体が暖まるまで時間がかかる
  6. 燃料にするペレットは相性や質の確認が必要だった

冒頭でお伝えした通り、我が家ではペレットストーブを採用しました。

実際使ってみた感想を一つ一つ、率直にお伝えしますね。

手間暇かけずイイ雰囲気を味わえる

これは私たちにとって一番大きかったです。

「手間」について解説すると・・

薪ストーブ
ペレットストーブ
  • 自分で木をくべて着火し、火力が十分になるよう調節する。薪の追加のタイミングも見ておく必要がある。
  • 薪の原料になる木を手配、適切な大きさに切り、薪棚に置いて乾燥させるなど管理に労力がかかる。
  • 使用後は灰が完全にさめてから専用掃除機で吸い取るかブラシなどでかき集めて除去し(一部残す)、ガラス面をふき取る
  • ペレットを事前に補充し、電源スイッチを入れるだけで自動で着火。火力の調節はボタン一つ。
  • ペレットはインターネットで購入し、そのまま物置などに保管。
  • 使用後は灰が完全にさめてから専用掃除機で吸い取るかブラシなどでかき集めて除去し、ガラス面をふき取る

我が家の場合、夫はまだバリバリ働いており結構多忙。

一方、私は専業主婦ですが、家づくりをしていた当時困っているくらい体力がなくて最低限の家事がやっとでした。

かお

そんな我が家には、ストーブに時間と手間をそこまでかけれられないと判断したのです

そもそも、何でペレットか薪ストーブを採用したかったかというと、夫が「リビングで寛ぎながら炎を見たい」という理由・・。

はい、完全に雰囲気重視なんですね。確かに置いてあるだけでもオシャレ感がでます。

かお

私はどちらかというとお料理に使えるとか、ペレットと薪兼用できる電気不要の機種がいいとか、機能性重視だったんですけどね。苦笑

まぁ夫の夢が叶って良かったです。

ちなみに使用後の掃除は毎回やるのがベストなようですが、3回に1回くらいでやっています・・毎回はちょっと大変に感じるかも。

身体が芯から温まる

エアコンとの大きな違いはコレだと思います。

身体が芯からじんわりと温まります。

エアコンは風によって空気を暖めるのに対して、薪ストーブやペレットストーブは、遠赤外線によって室内の壁や床などを暖めます。

ですので、エアコンと違ってストーブを消した後も暖かさが続くのです!

我が家は工務店さんから不要だと言われて床暖房を採用しなかったのですが・・

かお

寒がりの私たちにはエアコンだけだと床が冷たくて、素足で歩くのは正直キツイです

ペレットストーブをつければ床も暖かく、特に気温がかなり下がった日は、身体の芯から温まるのでペレットストーブを採用して本当に良かったと思っています。

風ストレスがない

風ストレスって言葉、一般的じゃないかもしれませんが・・エアコンの風が苦手な人ってたぶん私だけじゃないはず!!

エアコンはすぐ暖まっていいんですが、風が吹いてるのがすごくストレスに感じるんです。

ペレットストーブだと当然それがないので、とても快適です。

かお

もちろんエアコンでも風向を変えて直撃することは避けられますが、なるべく風には吹いていただきたくないんです・・

温度調整は難しい

ペレットストーブは、火力調整はできてもエアコンのように細かい温度設定ができない機種がほとんどです。

我が家のストーブもできないものでした。

  • できること → 5段階に火力調整
  • できない こと→ 25度!など細かな温度設定

このため、使用するタイミングや電源をおとすタイミングに注意しています。

うちは日当たりがかなり良く、晴天の日が多い地域なので、冬場でも朝だけエアコンをつけておけば室内はとても暖かいです。

むしろブラインドをあげておくと冬でも30度超えの暑さになることも・・なので、

  • 朝は基本的に使わない
  • すごく冷えそうな日の夕方から使う

このようにしました!

室内が暑いと感じるようになった後に、火力調整で一番弱くしてもしばらく暑さが続くので、LDKのドアを開けることで他の部屋へ熱を逃がし調整するようにしています。

サーキュレーターと併用してもいいかもしれませんね。

暖まるまで少し時間がかかる

「電源を切った後も暖かさが続く」とお伝えしましたが、暖まるまではちょっと時間がかかります。

ですので今日はペレットにしようかな?という日は、ちょっと早めにつけ始めるようにしています。

かお

しかしウッカリつけるのが遅くなって寒いなぁ~><ってことも

そんな時は、ペレットストーブの暖かさが発揮されるまでの1時間ほど、エアコンと併用しています。

燃料にするペレットは相性や質を確認すべし

ペレットと一言で言っても、その質は様々なようです。

我が家で一番最初に購入したものは、化学薬品のようなきついニオイがしたんです><

設置してくれた業者さんがいる時だったので確認していただくと、接着剤を使用しているものだろうとのこと・・

ペレットは木くずなどを固めてつくっていますが、

  • 薬剤を使って固めているもの
  • 圧縮して固めているもの

とがあったんですね。

業者さんが別のペレット(薬剤不使用)を持参してくださっていたので比較してみると、その差は歴然でした。

薬剤不使用のものは木の香りがします。

ちなみに私が購入したものもそうでしたが、「薬剤使用」とは書いていないケースがあるので要確認です!

その他にも、ペレットを選ぶ際はいくつかポイントがあるのでまとめておきます。

  1. 接着剤を使用していないか(前述の通り)
  2. 木材の種類(機種により相性があるが、松はヤニが出やすい)
  3. ホワイトペレット(樹皮を除いた幹の部分のみで作られたもので発熱量が高く灰が少ない)かどうか

②について、我が家のペレットストーブでは、オウシュウアカマツのペレットとヒノキ・スギが混ざったペレットを2種類を使用しています。

確かにヒノキ・スギの方が汚れにくいですが、マツを使うなら使うたびに掃除をした方がいいかな。

スギのペレットを使って真っ黒になった
真っ黒になったある日のストーブ(マツのペレットで掃除せず3回使用後・・苦笑)

機種によって相性があるみたいなので、いくつか使ってみるといいですね!

ちなみにペレットの商品口コミって猫砂(おトイレ用)として使う人のものが95%くらいです。

猫砂として使うのとストーブの燃料として使うのでは違ってきます・・そこでオススメ商品をご紹介しておきますね。

オススメはこちら

1.岩国再生エネルギー株式会社のペレット

  • フィンランド、スウェーデン産
  • 薬剤不使用で良い香りだが、オウシュウアカマツなので機種によってヤニが気になるかも
  • 10kg単位で小分けになっているので、ストーブに入れやすい

2.有限会社内藤鋼業のペレット

  • 愛媛県産(愛媛県資源循環優良モデル認定制度で優良リサイクル製品に認定)
  • 薬剤不使用でスギとヒノキを使用
  • 上記のペレットのように小分けにはなっていないので投入口が上部にあると入れるのが大変

※本商品は、Amazonでの取り扱いはありません。(2022年2月10日時点)

うちのはペレットの投入口が床から1,410mmのところにあるから重いと大変なのですよ。

ペレット投入口はここ
赤の矢印の部分をあけてペレットを投入します

重くて大変ならスコップなどを使って少しずつ投入すれば済みますが、小分けになっているとやっぱりありがたいですね。

6つの確認ポイント! 薪ストーブ・ペレットストーブ・エアコン、何がいいか迷う方へ

ここまでは、ペレットストーブを採用してどうだったかをお伝えしてきましたが、薪ストーブ・ペレットストーブを採用するか、エアコンでいいか迷っている方に、考えておいたらいいポイントをお伝えします。

メイン暖房を迷っている方へのヒント
  • 暖房器具に時間や手間暇、費用をかけられないならエアコン一択
  • 付加価値を求めたいなら薪ストーブかペレットストーブ
  • 住宅密集地での薪ストーブは要注意
  • 停電時を考えて熱源は2つ以上を確保しよう
  • 薪ストーブやペレットストーブを検討中なら体験できるところへ行ってみよう
  • 薪ストーブやペレットストーブは自治体によって補助金がでる

暖房器具にどれだけ時間や手間、費用をかけられるか考える

簡単に一覧にしてみます。

スクロールできます
薪ストーブペレットストーブエアコン
時間や手間かかるあまりかからないかからない
費用薪の入手方法次第かかる電気代のみ

ここでは特に手間がかかる薪ストーブに注目してみますね。

まずは薪の準備

  1. 薪を用意する
  2. 適切な大きさに切る(斧や電動ノコギリなどで)
  3. 半年~2年ほど置いて乾燥させる(樹木の種類や伐採時期により異なる)

薪は敷地内の樹木を使ったり周辺から不要なものをもらったりすれば、原料費を抑えることができます。その手間を省きたければ、インターネットなどで購入できますが、当然高くつきますね。

それからいざ使う時も、エアコンやペレットストーブのようにボタン一つとはいきません。

薪ストーブのつけ方

  1. ダンパー/空気調整レバーをあける
  2. ストーブの中に薪を配置する(最初は細めの木から)
  3. 配置した細めの木か着火剤に点火
  4. 順調に着火しだしたのを確認して(5分程度で100度くらい)、ドアを閉める
  5. 燃え具合が安定したら(15分程度)、中くらいの木→太い木、と追加していく
  6. 200度まで達したらダンパー/空気調整レバーを閉める
  7. 薪がなくなってきたらダンパー/空気調整レバーをあけて追加する

慣れたらどうってことないのかもしれませんが、コツも要りますし、特に最初の頃はよく見ておく必要があります。

使い終わった後の片づけは、薪ストーブとペレットストーブに大差はありませんが、薪ストーブの場合は次に使うときに燃えやすいよう灰を少し残しておくんだそう。

ちなみに我が家では灰の掃除に専用掃除機を使っています。

ペレットストーブの専用掃除機
ペレットストーブの専用掃除機
ペレットストーブの掃除をするところ
ひゃーすごい。一瞬で吸い取れます。

手作業するのはちょっと大変だと思います・・。

それからペレットストーブにかかる費用ですが、例えば先にご紹介した岩国再生可能エネルギーのペレット(杉)ですと、1時間あたり109円かかることになります。

※1時間当たり1kg消費。Amazonにて20kg2,180円での購入の場合

電気代は機種によって様々ですが、ペレットプラスさんの1ヵ月あたりのペレットストーブの電気代はどのくらい??という記事が分かりやすいので参考にしてみてくださいね。

付加価値をどれだけ求めるか考える

前項で述べた薪ストーブにかかる手間暇。

でもこれこそがまさに楽しみの一つで醍醐味!と思える方は、薪ストーブが合っていますね。

かお

そのような手間暇も含めて「心のゆとりある生活、スローライフ」と捉えられるのは私も目指したいところです

また、薪ストーブやペレットストーブには、炎がもたらす何ともいえない素敵な雰囲気があるのです。

ちなみに炎の雰囲気をしっかり味わいたいという方は、扉(ガラス)の面積が大きいストーブを選ぶことをオススメします。

せっかくの炎があまり見えないってことになったら残念ですもんね。

ストーブ自体もデザイン性に優れているものが多く、あるだけで家がオシャレに見えてしまう部分もあります。

かお

確かにペレットストーブを設置したことで、生活の満足度が上がったことは間違いありません

この記事を書いてる本日、「雪とストーブの炎を両方一緒に眺めたい」という夫の夢が叶いました~

昼間のペレットストーブと雪景色
昼間のストーブと庭の景色
間接照明に照らされるペレットストーブ
間接照明に照らされるペレットストーブ

この付加価値の部分にあまり興味を持ってなかった私でも、「はぁいいなぁ~」と思います。

逆に寒冷地でもなく、付加価値もそこまで求めていないならば、前項であげた手間や費用を負担に感じてしまうかもしれないので、エアコンを考えた方がいいかもしれませんね。

このように付加価値をどこまで求めるかで、何を選択するか考えるのも一つですね!

住宅密集具合を考慮する

薪ストーブとペレットストーブは、燃料を燃やすので当然煙が出ます。

薪ストーブは煙がたくさん出るため、住宅密集地での採用を検討している場合は、近隣に迷惑がかからないか、煙突の位置などをよく考慮する必要があります。

一方でペレットストーブは、煙が出るもののごく少量です。参考にYouTubeの動画をはってみますので気になる方は確認してみてくださいね。

我が家でも稼働中に外で確認してみましたが、ほとんど煙を感じることはありませんでした。

薪ストーブやペレットストーブを住宅密集地やお隣の家が近い場所で採用したい時は、事前に隣近所の方にお知らせし確認をとっておいた方が無難でしょう。

停電時のエネルギー対策を考えておく

災害が多くなっている昨今、停電時のことも考えておきたいですね。

  • 電気を必要とするもの(エアコン、ペレットストーブ、電気ファンヒーター、パネルヒーターなど)
  • 電気不要なもの(薪ストーブ)
  • 石油が必要とするもの(石油ファンヒーター、石油ストーブ)
  • ガスを必要とするもの(ガスストーブ。電池式と電源式がある)

このように、暖房器具には電気を使うもの以外にも選択肢が色々とありますね。

万が一の停電に備えて、複数の熱源を確保しておくと安心です。

ちなみに我が家の場合・・エアコンと電気が必要なペレットストーブ。

かお

どちらも電気が必要じゃないか!と言ってることとの矛盾を感じられるかもしれませんが・・

太陽光発電と蓄電池用の電気自動車(=V2H)を使い、停電に備えています。なので実質電気代はかかっていません。

これについては別途記事にしますね!

薪ストーブやペレットストーブを体験できるところへ行ってみる

実際どれほどの暖かさなのか、その手間はストレスになるくらいなのか?

この辺りは実際に確認してみた方がいいと思います。

ストーブのショップに行くことで何となく理解できますが、一番のオススメは私たちがしたようにストーブを置いている宿泊施設に泊まってみることです。

土地探し中に宿泊してみた薪ストーブのある宿

自分で実際に使って一晩でも過ごしてみると分かりますね!

(おまけ)補助金が出る自治体も

オマケの内容ですが、薪ストーブやペレットストーブに補助金や助成金を出している自治体もあります。

材料は間伐材ですし、石油ストーブのように化石燃料も使用せず、二酸化炭素削減にも繋がることから、エコな暖房器具とされているためです。

自治体によって、どちらにも出していたりどちらか一方だけだったりと様々なので、事前にチェックしてみてくださいね!

まとめ:それぞれの特徴を理解して相性が良い暖房器具を選ぼう

ここまでの内容をまとめます。

この記事のまとめ

薪ストーブに憧れた我が家がペレットストーブにした理由や感想

  1. 手間暇をあまりかけずイイ雰囲気を味わえる
  2. 身体が芯から温まる
  3. 風ストレスがない
  4. 温度調整は難しい
  5. 暖まるまで少し時間がかかる
  6. 燃料にするペレットは相性や質を確認すべし

6つの確認ポイント!薪ストーブ・ペレットストーブ・エアコン、何がいいか迷う方へ

  1. 暖房器具にどれだけ時間や手間、費用をかけられるか考える
  2. 付加価値をどれだけ求めるか考える
  3. 住宅密集具合を考慮する
  4. 停電時のエネルギー対策を考えておく
  5. 薪ストーブやペレットストーブを体験できるところへ行ってみる
  6. (おまけ)補助金が出る自治体も

記事にして改めて、我が家はペレットストーブとエアコンの併用にして良かったと思いました。笑

どんな暖房器具も一長一短ですが、優先したいことや住まいの環境によって選択肢が絞られてくるのではないでしょうか。

何にしようか迷っていた方のヒントになることがあったら幸いです。

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